お仏壇・仏具のマメ知識

仏教の宇宙像を反映する仏壇

仏教の宇宙像は、宗教や経典によって様々で、必ずしも明確ではありません。お釈迦様自身は、宇宙や死後の霊魂の存在などの形而上学的な質問には、悟りには関係ないとして、お応えになりませんでした。ですが、後世、様々な宇宙像が語られるようになりました。

その中の一つである「須弥山宇宙像」では、世界の満内科に「須弥山(スメール)」という大きな山があります。その山頂には帝釈天が住む宮殿があり、さらにその上空には弥勒菩薩の住む兜卒天(兜卒浄土)など、様々な空中宮殿があります。仏様の本体は物質的な世界を超えてるので、須弥山やこれらの宮殿には住んでいらっしゃいません。このような世界が千の3乗個、つまり十億集まったものが宇宙です。これを「三千大千世界」と呼びます。

この「須弥宇宙像」は、古代インドの宇宙像を受けて小乗仏教で作られたのですが、大乗仏教の宇宙像にも大きな影響を与えました。

大乗仏教では、この「三千大千世界」をひとつの「仏国土」と考えて、我々の釈迦如来の仏国土の外、十方に無数の仏国土があり、それぞれに仏様がいらっしゃると考えました。これらの仏国土の中には、西方にある阿弥陀如来の「極楽浄土」のように、いくつもの浄土があると考えられました。

インドにはお釈迦様にゆかりの深い「霊鷲山(ラージギル)」という山があります。『法華教』や『無量寿教』、『般若教』などは、この山で説かれたとされています。『法華教』はお釈迦様が常にこの山にいらっしゃると考えるので、「霊山浄土」と呼ばれます。

密教では、清浄な世界を「曼茶羅」として表します。曼荼羅では、須弥山をモデルにした山の上にある宮殿の中に、仏様達が幾何学的に配置されています。本来の曼荼羅は、物質的な世界の原型になる霊的な世界の存在です。我々の良く見る曼荼羅図は、あくまでも曼荼羅を真上から見て平面に表した図です。真言宗では曼荼羅が表している、大日如来のいる浄土を「密厳浄土」と呼びます。

「浄土」という言葉は中国で生まれた言葉です。インドの仏教が考えた様々な清浄な世界を総称して「浄土」と呼んだのです。仏壇には「須弥山」や様々な浄土のイメージが表されているのでしょう。

 

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